遠い世界に旅に出ようか

音楽の教科書で知っている人がいるかもしれませんが、「遠い世界に」という歌が昔ありました。私が大学時代に在籍したユースホステル同好会のテーマソングでした。最近、自分自身旅に出たいと思うようになりました。旅のノウハウ、特に海外旅行に関して、いまさら聞けないような基本情報から深堀情報まで、自分なりに調べた結果を具体的にまとめて記録・保存したいと思いこのブログを立ち上げました。これをきっかけに旅に出る人が増えたらうれしいです。

コンシェルジュサービスにお勧めクレジットカード

海外旅行、特に自分で計画を立てて、世界一周規模の大きな旅行をする場合、旅のベテランでない限りは、わからないことが多く不安なものです。

バックパッカーで行き当たりばったりの旅行ができるほど若さと体力もなく、かといって、飛鳥Ⅱで世界一周クルーズ旅行ができるほどの財力もない私が、「中くらいの世界一周」を目指すためには、海外旅行をサポートしてくれる「コンシェルジュ」が、とても重要な役割を果たしてくれます。

 

今回は、旅のコンシェルジュを上手く使うためのクレジットカードについて考察してみました。

英語のコンシェルジュ「concierge」は、フランス語から来ています。フランス語では「門番」「守衛」、「アパートの管理人」という意味があります。コンシェルジュはラテン語の「conservus」が由来だとされています。「conservus」にはもともと「奴隷」や「召使い」などの意味がありました。conciergeはフランスで16世紀ごろにお城や宮殿などを見張る人・看守という意味で使われ始めたとされています。

現代のコンシェルジュは、「利用者が満足できるサービスを提供するプロフェッショナル」という意味で使われます。様々な分野でコンシェルジュが存在していますが、最も目にしやすいのは、ホテルや高級マンションにいるコンシェルジュです。

今回は、そのコンシェルジュではなく、クレジットカードに付帯しているコンシェルジュと、そのサービスを受けるのにお勧めのクレジットカードについての説明です。

主にプラチナカードあるいはその上のブラックカードクラスのクレジットカードを作るとコンシェルジュサービスが付帯してきます。

このサービスの特徴は、

・ホテルやレストランの検索や予約

・航空券などの手配

・コンサートなどのチケット予約・手配

・旅行の計画(プランニング)や相談

・クレジットカードに関する質問

その他、秘書的な感覚で、いろいろな要望に応えてくれます。

私が、コンシェルジュサービスを利用しようと思ったのは、「旅行相談、プランニング」のサービスが目的です。

 

世界一周旅行をクルーズ船や旅行業者のツアーに参加するのではなく、自力で計画して実行しようとすると、「世界一周航空券」を購入するのがコスパに優れていて王道だとよく言われます。

これをなるべく簡単に実現するには、旅行社にルートを作成してもらい、航空券を発券してもらう方法です。いくつかの旅行社がこのサービスを提供してくれています。

老舗で有名なのが「世界一周堂」です。

下記のベーシックパックでは、メールや電話で相談してくれて、航空券の手配・発券をしてくれます。その料金は税込み55,000円となっています。

世界一周堂 ベーシックプラン

HISも世界一周の専用デスクがあり、同様のサービスを行っています。こちらは、プランニングが33,000円、航空券の手配・発券が22,000円で、合計55,000円です。

HIS世界一周旅行デスク

1名と1組の違いはありますが、偶然にも両社同じ55,000円が基本的な料金になっています。もちろんこれは基本コースであって、それ以上のサービスには別途料金がかかります。

それに対して、クレジットカードに付帯しているコンシェルジュでも、同様のサービスが、しかも無料で受けられるとしたら、素晴らしいと思いませんか?

果たしてクレジットカードに付帯しているコンシェルジュサービスでそこまでできるのか? いろいろ調べてみました。

答えはYESです。すごいですね。

 

まずは、クレジットカードに付帯しているコンシェルジュサービスはどんな仕組みになっているのか、説明します。

大きく分けて2種類あります。

①クレジットカード会社が、独自に社内で運営しているパターンと、②外部の専門業者に委託しているパターンです。

 

有名なところでは、やはりアメックスのプロパーカードのコンシェルジェです。(アメックスの場合は、コンシェルジュではなくコンシェルジェと言います。発音の表現の違いです)

アメックスは、自社でコンシェルジェサービスを行っています。老舗で上級なサービスが評判です。特に旅行関係では情報量が豊富で、品質が高いのが特徴です。アメリカの会社であることからも、海外には強いですが、日本国内はやや手薄です。日本においては、他のカード会社のコンシェルジュサービスと同等と考えた方が適当です。

 

日本の誇るJCBも自前でコンシェルジュサービスを行っています。

対応がきめ細かく、デスクにつながるまでの時間は最も早いそうです。

ただし、海外に関しては多少弱い傾向があります。海外旅行でのサービスを目的とした場合は、他社(海外系コンシェルジュサービス)には多少劣ります。

 

ダイナースカードのコンシェルジュサービスも高い評価があります。

こちらのサービスは、クレジットカードや高級車のオーナー向けにサービスを提供している「TENグループ」に委託しています。

多くのクレジット会社は、専門業者に委託することによって、コンシェルジュサービスを提供しています。

そのため、カード会社や提携ブランドは異なっていても、実は同じ会社が対応している場合が多々あります。(ただし委託元のカード会社によってサービス内容が異なる場合があります)

その中でも、多く採用されているのが、ダイナースカードが委託している「TENグループ」です。

 

ここからこのTENグループについて少し掘り下げてみます。

 TENグループはロンドンに本社があり、日本法人は2012年に設立されました(本社は1998年設立)。渋谷の住友笹塚太陽ビル7階にあります。

ダイナース、マスターカード等の大手カード会社から業務を請け負っています。特徴として、アメックスと比較すると、依頼可能事項・オンライン対応に優れています。
 TENグループは25万人の会員に対し、世界9か所に900人(うち日本の社員は数十人程度35人?)で24時間365日対応しています。    
 デジタルのインフラを活用することで成長しており、問い合わせの段階からメールで受け付けることが可能です。内容にもよりますが、一人で1日10数件以上のリクエストに対応していると考えられます。今は新型コロナの影響で在宅勤務している社員も多いかと思われます。英語力があると有利で、初任給は300~400万円の年俸制になっています。たいへんな仕事のように感じますが、意外に給料はあまり高くないと思いました。
 サービスは365日×24時間提供しており、東京オフィスの受付時間は、7:00~22:00までで、休日シフト制(月8~11日)をとっています。深夜の時間帯は、ロンドンやサンフランシスコのオフィスで働く日本人スタッフが対応します。

 

TENグループ以外には、インターナショナルSOSの新ブランド Aspire(アスパイヤー)やAXA assistance asia等があります。こちらは三井住友カードのVPCC(Visaプラチナ・コンシェルジュ・センター)が委託しているようです。

 

このようにクレジットカード付帯のコンシェルジュサービスには、会社ごとの得意不得意は多少ありますが、私が目的としている「旅行相談、プランニング」に関しては、決定的に大きな差は見出せませんでした。

ではこのような中で、どのクレジットカードを選んだら良いのでしょうか?

次に大きな要素は、年会費です。

その結果、私の出した結論は、セゾンプラチナビジネスアメックスカードです。

セゾンプラチナは、以前自前のコンシェルジュサービスを持っていましたが、現在はTENグループに業務委託しています。確認したところ、旅行に関しては専門のデスクがあり、世界一周旅行に関する相談やプランニング、世界一周航空券の手配や発券も行ってくれます。メールでの対応も可能です。世界一周のプランニングは複雑で、電話対応のみでは難しいため、メール対応可能というのはありがたいです。(他社でメール対応できないコンシェルジュサービスもあるので、この点は重要です。)

もちろん、海外旅行先でのレストランの予約やチケットの手配なども日本語で対応してくれます。

セゾンプラチナビジネスアメックスカードは、他のプラチナカードやブラックカードと比較して、年会費が安いのが特徴です。年会費税込み22,000円で、初年度無料、年間200万円の利用で次年度年会費11,000円です。

年会費143,000円のダイナースプレミアムと同じコンシェルジュ(TENグループ)が使えるのは安心感・お得感があります。

年会費だけだと、他にも近いカードがありますが、それ以外に私にとって優位性があると判断したのは、JALマイルが貯まりやすい点です。SAISON MILE CLUB(通常年会費4,400円)が無料で入会でき、これによりJALのマイル還元率が1%(100円につき1マイル)になります。1マイルは2円~10円の価値があるので、他のポイントだと2%以上とみなせます。さらに永久不滅ポイントでプラス0.125%、合計1.125%が得られます。(実は最近セゾングラッセ廃止により、還元率が1.375⇒1.125に低下しました)

これにより、コンシェルジュとJALマイルの両方をセゾンプラチナビジネスアメックスカードで兼用させることにしました。

海外旅行が目的の場合、航空マイルは重要な要素になります。そのため、セゾンプラチナビジネスアメックスカードを選択することにしました。

 

これら以外でメリットがあるとしたら、プライオリティパスがついてくることくらいでしょうか。ただし、この部分は私はおまけ程度に考えています。せいぜい国際便に乗るときに、1食分の食費が節約できる程度のメリットだと考えています。

少しプライオリティパスについて掘り下げてみます。

これは、イギリスの: Priority Pass社が行っている空港ラウンジに関するサービスの名称です。3種類のプランがあります。

セゾンプラチナビジネスアメックスカードでは上の表の「プレステージ」プランが無料になります(ただし本人のみ)。さらに、同伴者料金は表の$32ではなく、2,200円と安めに設定してあります。

ただし、スマホアプリでの登録ができないため、ラウンジにはカードそのものを持っていかなければなりません。本家のアメックスカードなどでは、アプリ認証できるようになっています。
これを提示することにより、世界の1300ヶ所以上の空港ラウンジを利用する事が出来ます。利用可能ラウンジに関してはネットやアプリから検索できます。例えばシンガポールのチャンギ国際空港はターミナル1から3で計11か所ものラウンジに入る事ができます。成田は4か所、羽田に1か所あります。頻繁に入れ替えがあるので、アプリやHPで確認の必要があります。
ラウンジは、空港やラウンジ運営会社の有料空港ラウンジ(Plaza Premium Loungeなど)や、航空会社や航空連合の空港ラウンジのうち指定されたラウンジが対象になります。できれば入る前に、入口にあるプライオリティパスの表示を確認するのがいいです。

航空券が無ければプライオリティパスだけあっても入れません。航空券は他社(例えばJALの航空券でANAのラウンジ)のものでもOKです。たいていパスポートコントロール(出国審査)の向こう側にあるので、大丈夫だとは思いますが・・・

これに比べて、ゴールドカードに付いているのは「クレジットカードラウンジ」です。「クレジットカードラウンジ」と「航空会社のビジネスクラスラウンジ」は大きく異なります
ビジネスラウンジの方がランクが明らかに上です。カードラウンジは基本的にソファとソフトドリンクがあるだけです。ただ、日本国内の多くの空港に対象のラウンジがあるのがカードラウンジです。海外では、ハワイと韓国にあります。

 

話をもとに戻して、セゾンプラチナビジネスアメックスカードには、アメックスプロパーカードなどに付帯しているホテルやレストランの特典に関してはあまり期待できません。そこが目的の人は、選ぶべきカードではありません。

重要なのは、どのサービスに対して価値を見出すかで、各個人の要求(優先順位)が異なるため、カードの選択結果も異なってしまいます。

私にとっての目的は海外旅行のプランニングであり、比較対象は、世界一周を扱っている旅行社の基本コース55,000円です。目的を明確にして、その目的に対して、費用対効果が一番大きなものを選びました。

 

セゾンプラチナビジネスアメックスカードを手に入れた後、試しにレストランの予約をお願いしました。妻が鶏肉がダメなのでその部分のメニュー変更と、そのレストランには有名な施設があるので、そこの見学もリクエストしました。このレベルの要求であればお手の物で、簡単に満足した結果が得られました。

専用のスマホアプリをクリックしていくと、直接電話がかかり自動音声メッセージで3#を押すように指示されました。その通りにするとコンシェルジュにつながり優しい感じの女性が丁寧に対応してくれました。以降の詳細連絡はメールでやり取りしました。

ついでに世界一周航空券の件を聞いたら、旅行専門のデスクにまわしてもらえました。1~2分ほど待って、別の女性が対応してくれて、航空券の手配だけでなく、いろんなアイデアを提案してくれたり、もちろんホテル、レンタカーなども相談可能だということがわかりました。現地の大リーグ観戦や、ミュージカルチケット、お勧めレストランの予約なども担当デスクは別になりますが、連携してくれるそうです。すばらしいです!
この担当者は、旅行に関する知識も豊富で、信頼感が高いと感じました。おそらく、旅行社の世界一周デスクに引けを取らないレベルではないでしょうか。

クレジットカードに付帯しているコンシェルジュサービスを使うメリットを実感できました。

 

このように、目的に沿って費用対効果を考え、メリットがある場合は、クレジットカードは強力なツールになってくれます。

ただし、年会費がかかるので、使わない特典やサービスにお金を払うのは無駄です。おまけ特典に惑わされないようにして、必ず目的にかなう機能が、メリットあるコストで得られるかどうかで判断したいものです。