遠い世界に旅に出ようか

音楽の教科書で知っている人がいるかもしれませんが、「遠い世界に」という歌が昔ありました。私が大学時代に在籍したユースホステル同好会のテーマソングでした。最近、自分自身旅に出たいと思うようになりました。旅のノウハウ、特に海外旅行に関して、いまさら聞けないような基本情報から深堀情報まで、自分なりに調べた結果を具体的にまとめて記録・保存したいと思いこのブログを立ち上げました。これをきっかけに旅に出る人が増えたらうれしいです。

クレジットカード付帯の海外旅行保険で、十分?

海外旅行保険が必要かどうかは、前のブログでご紹介しました。

要約すると、300万円程度の障害・疾病治療費用がいざというときに払えるかどうかが基準・分かれ道になるということです。

しかし、クレジットカード付帯の旅行保険が、その判断基準、ハードルを下げてくれる効果があります。

今回は、「クレジットカード付帯の海外旅行保険で十分かどうか?」をテーマにしたいと思います。

 

まず、海外旅行に行く前に確認したいのは、旅行日数です。クレジットカード付帯の海外旅行保険は期間が90日に設定されています。それを超える場合は保険対象外になるので、別途損害保険会社で契約する必要があります。

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※あまりお勧めはしませんが、複数枚の保険付きカードを所持しており、その中に利用付帯のカードがあれば、裏技的に90日の制限を延ばすことができます。先の90日は自動付帯か、出発時に旅行費用を支払ったカードの保険を適用させ、90日を過ぎる前に、ほかの利用付帯のカードで交通機関(タクシーやレンタカーは含まない場合がある)などの支払いを行なえば、そこから90日が適用されます。このように利用付帯のクレジットカードでリレーすることによって、対象期間を延ばすことができるのです。

カードによっては、日本を出国してからの支払いが保険適用対象にならない場合があるので、あらかじめ確認しておく必要があります。(最近、この裏技対策なのか、利用付帯でも日本出発起点に変更するケースがあります)

 

次は保険金の問題です。カード会社の広告では、障害死亡保険金が大きいことを前面に出しているものもありますが、注目すべきは障害疾病治療費です。

前回説明したように、治療費の高いアメリカで30分程度の手術をし、1~2日の入院した場合に300万円というのを基準にするのがお勧めです。

 

年会費が必要なカードは、ほとんど海外旅行保険が付いています。

それに対し、年会費が無料で保険が付いているカードも以下のようにたくさんあります。

楽天カード、三井住友カード(NL等)、リクルートカード、エポスカード、 三菱UFJカード、イオンSuicaカード、JCBカードW・・・他多数

1カード当たり100万円程度の障害・疾病補償額でも、複数のカードを組み合わせれば、基準の300万円に到達することは可能です。

代表的な年会費無料で海外旅行保険が付帯するクレジットカードを表にしてみました。

年会費無料のクレジットカードの海外旅行保険比較

自動付帯がイオンSuicaとエポスです。これにもう一つ利用付帯を足せば、300万円はクリアできます。
ただし、それぞれの保険の補償規定、中でも適用条件をしっかり読んで内容を把握しておく必要があります。せっかく当てにしていた保険が適用されない場合もあります。特に利用付帯の場合は、どの交通機関が該当するのかしないのか確認しておいてください。

例えば、セゾンカードの場合

保険適用の対象となるカード決済例         
■ パッケージツアー ■ リムジンバス  ■ 電車  ■ 航空券     
保険適用の対象外となるカード決済例
■ レンタカー ■ タクシー ■ ホテル宿泊代

となっています。タクシーやレンタカー代、ホテル代をカードで支払っても保険適用が開始されないのです。

(カードによってはタクシーが保険適用になるものもあります)

 

次に重要になってくるのは、現地でどのようなサポートを行ってくれるかです。

クレジット会社は通常損害保険会社に業務を委託しています。これが引受幹事保険会社となり、海外で起きた案件には、そのネットワークを使って対応します。

主なサポートの内容は、

・キャッシュレス治療サービス:キャッシュレス対応の病院を紹介するか、すでに病院に収容されている場合は、病院側へキャッシュレス治療提供の交渉をします。

・病院や医師の紹介・予約:治療や入院が必要な場合、最寄の適切な病院・医院を選定して、予約手配および必要に応じて交通手段の手配をします。

・その他:治療経過管理、緊急移送手配、帰国手配、遺体送還・・・等

このようなサポートを受けるためには、

・滞在する地域を担当する引受幹事保険会社のヘルプラインへ無料電話またはコレクトコールで電話します。

・ヘルプラインと連絡がとれたら、クレジットカードの種類、会員番号、出国日、日本の住所と電話番号、海外での連絡先、をすぐに報告できるようにします。また利用付帯の場合、適用条件を満たすカード決済がいつどんな内容で行われたか、その決済額はいくらかも報告の必要があります。

これらの情報のやり取りがうまくいけばキャッシュレスで治療できますが、連絡不足だと、自腹で立て替えた後、帰国後に請求することになります。

このような、現地でのサポートの方法、電話連絡先は、海外旅行中いつでも参照できるようにプリントアウトやスクリーンショットで準備しておくことをお勧めします。

 

以上のように、あらかじめ保険内容をしっかり確認しておけば、損保会社の海外旅行保険を契約しなくても、いくつかのクレジットカードの組み合わせで、十分対応できることがわかります。

 

一方下記は、AIG損保(損害保険会社)で直接海外旅行保険を契約した場合の見積もり結果です。(2022年7月見積)

海外旅行保険の見積もり

治療・救援費が2,000万円~無制限と充実しているのがわかります。また、キャッシュレスや病院紹介など、現地でのサポートもしっかりしています。

3ヶ月の海外旅行で5万円以上の保険料になりますが、やはりメリットはあります。

安心を金で買う・・・という言葉通り、これはこれで需要があるものと思います。

 

私個人的には、クレジットカードを複数枚(2~4枚程度)組み合わせることで、十分な海外旅行保険になると考えています。

しかし、クレジットカードをそんなに持っていない場合や、より安心を求める場合は、個別に海外旅行保険を契約するのもアリだと思います。