世界一周航空券のルート作成(ワンワールド編)
前回、ANAが参加しているスターアライアンスの世界一周航空券のルート作成をやってみましたので、今回はJALが参加しているワンワールドの方をご紹介します。
ワンワールドは下記のURLが世界一周航空券のルートシミュレーションサイトです。
複数都市周遊旅行:世界一周旅行航空券 - RTW | oneworld
https://ja.oneworld.com/world-travel
こちらもスターアライアンスのように日本語の画面で、次に美しい海外の景色が現れます。しかし、一部英語のままの表記が残っていたりして・・・?
ここに書いていあるのは、ワンワールドとして、3 種類の世界一周旅行を提供しているということです。
①oneworld エクスプローラー・世界一周運賃: 大陸ベースの運賃
②グローバル・エクスプローラー・世界一周運賃: 距離ベースの運賃
③サークルパシフィック・エクスプローラー運賃: 太平洋に接する大陸を探索する大陸間の旅
③は複数大陸へ旅行する場合に適しており、厳密には世界一周とは言えないかもしれません。
②はスターアライアンスの世界一周航空券と同じ方式です。
距離が4段階、クラスが3種類に分かれています。
距離は、26、000マイル以下、29000マイル以下、34、000マイル以下、39、000マイル以下で、エコノミーは、全距離に対応していますが、ビジネスは26、000マイルと34、000マイルの2距離、ファーストは34、000マイルのみ対応しています。各料金は、スターアライアンスとほとんど同じです。しっかり相手を見て合わせている感じです。
こちらは、ワンワールドに加盟している航空会社以外にもいくつかの航空会社が含まれています。特に南西太平洋(タヒチやイースター島、そして南米へ)のルートが組みやすくなっています。
①がワンワールドの最も特徴的な世界一周システムです。
渡航する大陸数によって料金が決まります。3大陸から6大陸まで4つの段階があります。こちらは②と違って、すべてのクラスがすべての大陸数に対応しています。価格は時期によって変更があるのとルートシミュレーションしていくと、実際には下の価格より多少高めになるので目安程度です。そのため概算で表現しました。
この金額には、税金や空港使用料などは含んでいせん。
大陸は、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリアの6大陸です。
今回は、ワンワールドの特徴的な③の大陸縛りの「ワンワールドエクスプローラ」を使って、世界一周のルート作成をやってみましょう。
先ほどの画面から「今すぐご予約を」という紺色の楕円をクリックすると、下のようになります。ここからは完全に英語のみになります。この点はスターアライアンスの方が上で、かなり日本語化が進んでいます。
初めてシミュレーションする場合は、右の「Start New」をクリックしてください。作業中のものに戻る場合は「Open Current」をクリックです。
すると下のような画面になります。
ここでまずは、上段の人数とシートクラス、優先航空会社を選びます。
スターアライアンスの時は、ビジネスクラスを2名でシミュレーションしたので、今回もそれに合わせます。優先航空会社はJALを選びます。
スターアライアンスのルートは、東京⇒シンガポール⇒ドバイ⇒イスタンブール⇒ウイーン⇒ヘルシンキ⇒リスボン⇒ニューヨーク⇒ロサンゼルス⇒ホノルル⇒東京でしたので、それに準じた都市を選ぶことにします。ただし、アライアンスが異なると、該当フライトが設定できずエラーが出ることがよくあります。そのため、一部の都市は変更してシミュレーションします。
まずスタートの空港を入力します。TOKYO(あるいはHNDかNRT)と入れるとプルダウン候補が出てきます。飛行機に乗ったことのある人はわかると思いますが、HNDは羽田で、NRTは成田のことです。これを3レターコードと言って、ある程度覚えておくと、この後3文字だけ入れれば入力候補が出てくるので便利です。
例えばここでHNDと入れると、自動的にNRTも含めて「Tokyo(JP)」が選択でき、両空港のフライトをシミュレーションしてくれます。
今回は、ワンワールドの航空会社に合わせて、東京⇒バンコク⇒ドーハ(カタール)⇒パリ⇒ヘルシンキ⇒リスボン⇒ロンドン⇒ニューヨーク⇒ロサンゼルス⇒ホノルル⇒東京でシミュレーションしてみます。
まずは、TOKYOを入力、続いてBKK(バンコク)、DOH(ドーハ)、CRD(パリ)を入力/選択します。入力は3レターでも都市名でもOKですが、日本語での入力は受け付けません。
行先を決定すると、次のフライトの出発地は自動的に表示されます。
※ここで注意です。同じ都市でも到着空港と出発空港が異なる場合、その間の移動は電車であれ車であれ、1区間消費したとみなされます。例えば、ニューヨークのJFK空港に到着して宿泊し、次の目的地ロサンゼルスに行くときにニューヨークのLGA空港から出発だった場合、JFK⇒LGAの移動で1区間を消費してしまうのです。
下のように都市を次々に選んでいきますが、とりあえず日付はそのままにしておいて、後からまとめて入れることにします。
入力欄がなくなったら、左下の「+Add A City」をクリックして入力欄を追加していきます。
各都市の入力が終わったところで、まだ右下の「Choose Flights」がクリックできません。これは日付が入力されていないからです。
日付は航空券を購入した後でも無料で変更(旅行社を通した場合手数料が取られる場合があります)できるので、適当な日程をまとめて入れます。日付の場所をクリックするとカレンダーが出てくるので、好きな日を選びます。今回は、2023年の5月上旬から、1都市1週間の日程を入れてみます。
日付の入力が終わると、右下の「Choose Flights」の色が濃くなるので、ここをクリックします。
すると、これまで入力した10個のフライトを具体的にシミュレーションしてくれます。これには1~2分ほどかかることがあります。コンピューターが一生懸命、各航空会社の便を調べてくれているんですね。しばらく待つと下のような画面が現れます。
まず最初の東京⇒バンコクです。お勧めの便が3つ提案されました。左下の「Show More」をクリックするとさらに他の便も出てきます。全部で21フライトの提案がありました。上位3つのフライトが実際にに妥当なものだと思います。下の方になると乗継便が出てきてフライト回数もロスするし、時間もかかってあまり現実的ではありません。
各フライトの詳細も見ることができ、機材の種類もここでわかります。
フライトの時間や機材で好みのものを選択して、次のフライトに移ります。
ちなみにドーハからパリまでは、カタール航空のAirbus A380の機材です。総2階建ての超大型機材です。日本ではANAのフライングホヌ(3機)しか飛んでいません。中東の航空会社の機材は豪華なので、カタール航空のA380のビジネスクラス、是非乗ってみたいですね。
最後のハワイホノルル⇒東京のフライトを確認したら、一番下の費用をみてみましょう。実はフライトシミュレーション結果が出てきた時点で、価格はずっと表示されていました。もしもフライト設定が困難だったり、ルール違反があったりすると、エラーメッセージが出て、この費用欄は表示されません。
今回はエラーなく、金額が1,714,940円となりました。これは大人2名がビジネスクラスを使って3大陸を世界一周する前提での総費用です。区間はすべて直行便が選べたので、10区間です。まだ6区間余っているので、追加してもいいかもしれません。大陸を増やさなければ、区間をMAXまで増やしても費用はほとんど変わらないのが世界一周航空券のいいところです。
ここで一度SAVEすることをお勧めします。このときアカウントが必要です。アカウントは無料で作れます。
次に進みましょう。一番右下の「Review Flights」をクリックします。すると選択したすべてのフライトが一覧で出てきます。その一番下に費用総額が表示されています。
前回スターアライアンスでシミュレーションした場合と比較して、費用はほぼほぼ同じでした。航空会社が異なるので、同じルート設定にすることができませんでした。そのため、厳密な比較にはなりませんが、世界一周航空券に関しては、どのアライアンスでも金額的にはあまり差が無いのがわかりました。
次に費用の部分の「Dtails」をクリックすると、税金や燃油サーチャージ等の詳細が見られます。
英語だとわかりにくかったので、無理に日本語訳してみました。こちらもスターアライアンスとほぼ同等の金額になっています。
なんかシミュレーションしているだけで、世界一周をしているような気分になれます。
ここで、PDFにダウンロードしたり、電子メールとして送信したりできます。この旅程で決める場合は、ここから予約することもできます。また旅行代理店も選べるようになっていますが、ここに表示されるのは日本の代理店では無いようです。
最終的には、JALや日本の旅行代理店に直接この内容を伝えて発券するのがいいと思います。
プラチナ以上のクレジットカードに付帯しているコンシェルジュサービスを利用するのもいいかもしれません。
ワンワールドの世界一周航空券のルート作成は、シミュレーターの完成度がイマイチの部分が多く、いろんなところでエラーが出てその原因が不明確だったり、路線の挿入が面倒だったり、そもそも英語のみなので、ちょっと不親切なところが多々あると感じました。
次は、スターアライアンスとワンワールドの世界一周航空券のルート設定やシミュレーターの比較をやってみたいと思っています。